なんやかんやで愛しちゃう/『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Night of Blossoming Stars~

2020年現場始めでした。あんステだよー!

正直前作(UNDEAD…というか推しの零様メイン公演)に人生イチの全力を出してしまったので、余生感覚で観てしまったところは否めない。いや、でもね、やっぱりあんステはいいですよ。あんステやっぱいいなあ〜ってなった先に原作への信仰心が高まる。この現象すごい謎。初演からずっとそう。

今回は追加ユニットのSwitchとTrickstarが2軸になっていて、Switchはもちろん初登場、Trickstarは初演からずっとキャストが同じなのでもはや貫禄がすごい。演出の宇治川さんて…別に…演出が…うまくは…ないと思うんだけど…もしかしたらキャストをノせて板の上に立たせることが得意なのかなあ。あんステ出るキャストって、なぜかオタクが求める以上にあんステのこと好きなんだよねw 意外とアツい想いで演じてくれているので、原作オタクとしては毎回「ありがとな…!」という気持ちになる。宇治川さんのディレクション、プラス、やっぱりキャラやストーリーラインの強さがそうさせるのかな。

それにしたってまあ、宇治川さんは、暗転と「それ、ほんとに必要!?」っていうシーンが…多い…よね…いやまあいいんですけど(いやよくないか)、観客が「待つ」時間がけっこうあるのにもはや慣れてしまっている。あんスタは原作のシナリオがかなり特殊、個性的、深淵、濃厚ですので、それを再構築するのは大変なんだろうなーというのはわかる。わかるし、エクストラステージ(ユニットごとのスピンオフみたいなもん)だととくに、メインストーリーを踏まえてのエピソードだったり、時間軸が過去に飛んだりするから、初見向けにわかりやすく作るのはもう…無理なんだろうなw いうて私は原作オタクなので、ファンアイテムとしてのあんステは大好きですよ。あんステは演劇作品として成立させようとしているのではなく、だいぶファンアイテム寄りの2.5よね。あくまで原作の派生、補完であるという。「ああ、あのセリフをこの表情で!」みたいな原始的な発見あるし。

シーン数多いわりに間延びするし暗転も多いなwwwと思いつつグッと来てしまうのは、原作シナリオをそのまま使ったセリフがま〜〜〜〜〜〜強いからでしょう。もうねー小澤廉さんにスバルのセリフ喋られるとダメだよねw あんスタの決めどころのセリフは本当に強い。たとえ前後の因果がわからなくたって、たったの1、2ラインでグッと迫ってくる強さがある。

細かいシーンの切り貼りが謎に多いのがあんステの特徴でもありますが(disです)、あの…なんだっけ、Valkyrieがアレする…あの一連のくだりのリプライズは私はとても好きでした。まだユニットを組む前のトリスタが偶然同じステージに立ち、旧Valkyrieが崩壊し、中学生の友也と創が純粋な憧れだけを胸に抱いている。境遇も心境もまったく違うキャラクターたちが夢ノ咲学院という場でそれぞれに群像劇を繰り広げていて、それぞれは一見関連がないように見えるのに、確実にひとつの大きな物語を紡いでいるという、その感じがめっちゃ私の好きな「あんさんぶるスターズ!」だなって。あんスタは群像劇であり壮大なクロニクルでもある。切り取りかたによって悲劇にも喜劇にもなる、そういうところが大好きだな、ってあんステはいつも思い出させてくれるんですよぉ…。突然過去作に刺されるとこもいい。校歌のイントロが流れ出した瞬間に蓮巳と零様の終わりの始まりを思い出すし(DR)、なずなの悲痛な独白とBGMでValkyrieの美しさを思い出す(MoM)。3年続いたあんステ独自の歴史が確かにあるんですな。胸熱。

初登場Switchキャスト、カンのいいヤツが3人って感じでとてもよかったですね!!木津つばさ先生はもう言わずもがな、絶対に難しい夏目をしっかり作り込んでらしてさすがです。冷静に考えると、「本音を言うときだけセリフのフォントが変わる」ってなんだよ!!!!という。セリフ回しに照れがないのと、大仰な身振り手振りがスゲー!キレッキレダンスちょ〜〜〜〜かっこよかったな〜〜〜〜!!!!!!!やっぱりさ〜五奇人…見たい…よね…あんステフェス…頼む…マジで…どう考えてもつばさが最強を誇る五奇人になる…見たい…見せて…

 青森出身の25歳ド新人こと工藤ちゃん(Byレンオザワ)も、まあそりゃあダンスとかはアレですが、「お、おまえ、意外とやるやんけ…」っていうあんステあるある。こういう「いや、君、誰!!」な若者が意外な器用さを発揮して、だんだん成長してくのを見届けることこそあんステの醍醐味みたいなとこあるよ。ダンスの体幹がないゆえに長すぎる手足を持て余してバタバタ踊る感じ、知ってる!!!www ただギャグシーンの間も謎によく、なんせ声がとてもいいので今度に期待です。筋トレしような。あと小顔すぎて頭がウィッグに埋もれてる。

 世古口くんの宙ちゃんは言うことなし。かわいい。安定のプロショタ。乱数も楽しみ。

 トリスタではやっぱりもう、レンオザワ大先生よね。なんでこんなにスバルなんだろう。拝むレベル。ここが似てるとかいうレベルじゃなくて、もはや「そのもの」なんだよなあ…スバルのセリフをあんなにスバルらしく言えて、あんなに瞳がキラキラしてて、華があって、真ん中にいるのが似合う人いる…?よしまちの星持ち理論だと完全にキングだし、なんならセンターの星もエースの星も持っている。スバルもそうだしレンオザワもそう。久々のキラキラストリームありがとうございました。

 

 しかしね、今後きっとメインストーリーに戻ってキセキシリーズをやるんだろうけど、そろそろキャストのキャリア差問題と、キャストの高齢化問題が深刻ですよw トリスタと現fineが並んだらまっっっったく対等に見えないだろうしなあ〜〜〜〜〜。これは少しずつキャス変してきた弊害ですね。ぶっちゃけそろそろトリスタキャス変したほうが全体のバランス取れそうなんだけど、他のキャラはともかくレンオザワ以外にスバル演れる若者がマジでマジで見つからんでしょ。Edenを強めのキャストで揃えて現トリスタのまま完走させる?いや〜〜〜まあそりゃトリスタvsEdenという意味ではそうなんだけど、でも全キャラで並んだときのバランスさすがに悪くないかあ〜〜〜???
そんなこんなで、今後はどういう感じでキャストを調整していくのかが気になるところです。学生モノはほんと難しいっすね。作中は数ヶ月しか経ってないかもしれないけど、初演から3年経ったら役者は3つ歳を取るわけでね…そういう意味で刀剣乱舞とかいいよね。「そろそろキツいな…」的な気まずさなさそうだもんね。2.5次元も地味に高齢化問題ある。高齢化っつーか、上が詰まってるっつーか…2.5の次のキャリアをまだみんな模索してる最中って感じ…みんな頑張ってくれ…幸せになってくれ…
いろいろツッコミどころはあるものの、総合的にはめちゃ楽しんでいるので、今後もシリーズが続く限りは追いかけますわよ。1ヶ月気が狂い続けたDRの感想も残しとけばよかったな…ただただ気が狂ってただけだけど…。